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全量買取制度について
再生可能エネルギー全量固定買取制度とは?
◆正式には「電気事業者による再生可能エネルギー電気の調達に関する特別措置法案」で、震災当日の3月11日午前に閣議決定
◆1.法案の背景・目的
エネルギー安定供給の確保、地球温暖化問題への対応、経済成長の柱である環境関連産業の育成のためには再生可能エネルギーの利用拡大が急務であり、昨年6月に閣議決定された「エネルギー基本計画」、「新成長戦略」に盛り込まれている再生可能エネルギーの固定価格買取制度を導入する。
2.法律案の概要
再生可能エネルギー源を用いて発電された電気について、国が定める一定の期間・価格で電気事業者が買い取ることを義務付ける。
また、買取に要した費用に充てるため各電気事業者がそれぞれの需要家に対して使用電力量に比例した賦課金(サーチャージ)の支払を請求することを認めるとともに、地域間でサーチャージの負担に不均衡が生じないよう必要な措置を講じる。
*現行の余剰電力買取制度で既に電気代のうちに「太陽光発電促進付加金」が含まれています。
現在政府で審議中の「再生可能エネルギー特別措置法案」は参院審議を経て、8月26日に成立。
おおよその仕組みは以下のとおりです。
全量買取制度とは。
余剰電力買取制度が太陽光発電で発電した電力を建物で使用して余った電気を電力会社へ売電することなのに対し、全量買取制度は、発電した電力全てをカウントして電力会社へ一定の金額で買い取ってもらえる制度です。
国の補助金制度がなくなった非住宅の分野において早急な開始が望まれるこの制度については今だ多くの議論がなされており、そしてまだまだ課題が多く残されているのも事実です。
ここでは、平成22年12月時点で考えられる案をご紹介します。
1:全量買取制度の仕組みについて(平成22年12月現在)
2:これまでの全量買取制度の変遷(公式発表分)
3:専門家の見解・懸念点など(平成22年12月現在)
4:今後の非住宅分野の太陽光発電拡大予想図
■全量買取制度の仕組みについて(平成22年12月現在)
電力全量買取制度の実現にあたって、問題視されていることの一つは、その仕組みです。
具体的な内容は今もなお論議中ですが、次のような案があります。
この場合ですと、1つの建物に2回線引き込むことになり、これは今までになかった例なので、この点をどう対応していくのかが電力業界等で争点になっています。
この場合でも、1つの建物に2回線引き込むことになります。また、黄色部分のトランス設備である受変電盤を増設しなければならないことと、電力系統からの高圧引き込みルートをもう1回路増やさなければならず、コストがかかりすぎてしまうので、普及しない確率が高いと考えられます。
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■これまでの全量買取制度の変遷(公式発表分)
- 2009年10月31日 家庭などの太陽光発電、全量買い取り「10年度にも」と表明(出典:日本経済新聞)
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家庭などの太陽光発電、全量買い取り「10年度にも」 国家戦略相菅直人副総理・国家戦略担当相は31日、民主党本部で講演し、家庭などが発電した太陽光発電の全量を電力会社が購入する「固定価格買い取り制度」を来年度にも導入する考えを表明した。
菅氏は同制度について「国が1円も使わないで太陽光パネルがわっと増える」と指摘。環境対策としてだけでなく、財政支出を伴わない景気対策としての効果も期待できると強調した。
政府が1日から始める太陽光発電の買い取り制度は発電分のうち使われなかった「余剰分」まで。「全量」の買い取りについては、民主党の衆院選マニフェスト(政権公約)に「早期導入」と明記していたが、具体的な時期は示していなかった。
鳩山由紀夫首相も9月の国連気候変動サミットの演説で、温暖化ガスを「1990年比で25%削減する」ための政策手段として、同制度を導入する意向を示していた。
ただ制度の導入には電力業界が慎重姿勢を崩していない。電力会社の買い取りコストは電気料金に転嫁されるため、太陽光パネルを設置できない家庭や企業の負担増を指摘する声も強い。
経済産業省の住宅向け太陽光発電の補助金(概算要求額412億円)が27日、行政刷新会議の「事業仕分け」で、予算計上を見送るとの結論になった。
同省内で検討が始まっている再生可能エネルギーの全量買い取り制度へ再編することなどが求められた。
住宅用太陽光発電に対する補助金は1キロワットあたり7万円で、標準的な太陽光パネルなら25万円程度になる。制度を始めた今年1月からの申請件数は10万件を超え、7~9月の住宅向け太陽光パネルの出荷量も前年同期の2.7倍に拡大している。
一方、政府は11月から、太陽光発電の余剰電力を従来の2倍の価格で買い取ることを電力会社に義務付ける制度を導入。民主党は風力など再生可能エネルギー全般に対象を拡大し、余剰電力だけでなく全量を買い取る制度の導入を政権公約に掲げており、今月から経産省が制度設計の議論を始めている。
民主党は公約に「太陽光パネルの購入を助成」とも盛り込んでいた。
27日の「事業仕分け」では、仕分け人から、全量買い取り制度を導入して補助金は廃止するよう求める意見が出された。とりまとめ役の菊田真紀子衆院議員は「問題点について精査し、必要であれば出し直していただきたい」と結論づけた。
家庭用太陽光発電への補助制度は94年に導入されたが、政府は「普及が進んだ」として05年に制度を打ち切り。世界一だった日本の太陽光発電の導入量は同年、ドイツに抜かれた。
現在の補助金制度は1月に復活したばかりだ。経産省は、補助金と買い取り制度によって10年で初期投資を回収できるとして、太陽光発電の普及を進めていた。
また、高効率給湯器への補助金は廃止、燃料電池は予算を縮減するよう求めた。
経済産業省の増子輝彦副大臣は8日、再生可能エネルギーの全量買い取り制度の導入に向け、制度見直しを来夏までに終えたい考えを明らかにした。経産省が同日開いた全量買い取り制度の検討プロジェクトチームで明らかにした。
ただ、全量買い取り制度を始めるためには、新法創設も含め、買い取りに関連する法整備が必要との見方が関係者の間では多く出されており、対応が注目される。
11月に、太陽光の余剰電力に絞った買い取り制度が始まった。同制度の根拠法は8月施行のエネルギー供給構造高度化法。
同法では、施行2年後の見直しが定められている。これに関連し、増子副大臣は「できれば施行1年後(平成22年11月)くらいをメドに、何らかの道筋をつけていきたい」との考えを直嶋正行経産相がもっていると説明。
「(温暖化ガスの中期目標で90年比)マイナス25%を達成するには、それくらいのスピード感をもってやっていくことが必要」と訴えた。
経済産業省の近藤洋介政務官は12日、電気新聞の単独インタビューに応じ、再生可能エネルギーの全量買い取り制度について、本格実施が11年度になるとの見通しを明らかにした。
現行の太陽光余剰電力買い取り制度から買い取り対象を広げるのに伴い、法制面での手当てが必要になる公算が大きい。来年1月召集の次期通常国会に新法を提出し、11年度に新制度を開始する方向だ。
早ければ今秋の臨時国会に提出する可能性もある。新制度について経産省は今年3月に選択肢を示す予定。近藤政務官は6月以降に制度設計の骨格を決めたい考えも表明した。
去年11月に始まった太陽光余剰電力買い取り制度は、エネルギー供給構造高度化法が根拠法。早期実施のために、法制面では間に合わせ的な対応となっている。このため全量買い取り制度への移行をめぐっては、新法の創設が必要との見方が多い。
早期に新制度の骨格が固まれば、今秋に臨時国会が開かれる場合、法案を提出できる。その後、本格実施に向けては制度の周知やシステム対応の期間が求められる。近藤政務官は、買い取り対象を段階的に広げていく可能性も示唆した。
経産省は去年11月、全量買い取り制度の制度設計について検討するプロジェクトチームを設置。次回会合では、買い取り費用や電力系統の安定化費用についてシミュレーションを示す予定だ。
経済産業省は3日、太陽光など再生可能エネルギーの全量買い取りに関するプロジェクトチームの会合を開き、制度を導入した場合の普及量や負担額の試算を公表した。
買い取り価格を高めに設定すれば、普及に弾みがつくが、企業と家庭の負担も増し、民間の負担は最大で年間8227億円に上る。
政府が掲げる温暖化ガス削減目標を達成しようとすれば、負担はさらに膨らむ可能性もあり、政府は難しい判断を迫られそうだ。
買い取り制度は政府が掲げる国内の温暖化ガスを2020年までに1990年比25%減らす目標を達成するための主要対策と位置付けられている。経産省は試算を基に、月内に複数の制度案を提示する。国民からの意見を募った上で、来年の通常国会への法案提出を目指す。
電力会社が、家庭や企業が太陽光などでつくった電力を高値で買い取ってくれれば、導入のインセンティブが働き、再生可能エネルギーの普及に弾みがつくと期待されている。ただ、電力会社が高値で買い取れば、コストとなり電力料金に転嫁されるため、家庭や企業の負担が増す。集合住宅や、住宅の構造の問題で太陽光パネルを設置できない家庭は、負担だけを強いられ不公平、との批判もある。
買い取りをめぐっては、去年11月から太陽光でつくった電力のうち、消費した以外の余剰分に限った制度を始めた。民主党は去年の衆院選のマニフェスト(政権公約)で、すべての再生可能エネルギーの全量を買い取る制度の導入を明記しており、経産省で検討を進めていた。
経産省がこの日示した試算は、太陽光でつくった電力については、原則としてすべてのケースで1キロワット時42円で買い取り、10年間適用することを前提にしている。そのうえで、風力や地熱などの再生可能エネルギーについて複数の買い取り価格、期間を設定し、試算した。
例えば、太陽光でつくった電力を同42円で10年間買い取るとしたうえで、風力や地熱などの電力を同20円で買い取る場合、導入量は15年後に702億キロワット時増える。2007年の総発電量は約1兆キロワット時だった。
一方、この事例では買い取り費用は8227億円。これを企業や家庭が負担する必要がある。単純計算すると、国民一人当たり年間7000円弱の負担になる。
経済産業省は24日、太陽光や風力など再生可能エネルギーで生み出された電力を電力会社がすべて買い取る新しい制度について、1世帯当たりの電気料金への上乗せ額が最大で月579円以上になるという試算を公表した。
制度開始後15年目の標準家庭(月300キロワット時使用)を想定して計算した。
試算は研究段階のものを含めたあらゆる再生可能エネルギーを対象に、家庭の太陽光発電を1キロワット時当たり42円、風力や地熱など他の発電を同20円で20年間買い取る場合。
政府は昨年11月から家庭用の太陽光発電の余剰電力買い取り制度を実施しており、2011年度から世帯当たりの電気料金に月数十~100円が加算される見通し。この現行制度に対し、今回の試算ケースは、地球温暖化の原因となる二酸化炭素(CO2)の排出量の削減効果を2倍近い4469万トン以上に高めることができるとした。
経済産業省は23日、家庭や企業が再生可能エネルギーの太陽光や風力などで発電した電力を、電力会社が全量買い取る新制度の概要を発表した。
家庭用太陽光発電の余剰分だけが対象である現行制度を拡充し、再生可能エネルギーすべてを原則として買い取り対象に加えることで発電設備の普及を後押しする。買い取り費用は、標準家庭の電気料金で月額150~200円程度上乗せされる。経産省は年内に実施方法の詳細を決め、2012年度の制度開始を目指す。
全量買い取りで、温暖化対策の促進と技術革新の加速を目指す。この結果、温室効果ガスの排出量は、全量買い取り開始から10年後に、現在より約2%削減できるという。直嶋経産相は、環境関連市場が拡大するため、「負担を超える国益をもたらす」と強調した。
買い取り対象は、家庭や企業が新設した太陽光と風力、地熱、バイオマス、中小水力発電。太陽光発電は設置して10年間、その他の電力は15~20年間にわたり一定価格で買い取る。
買い取り価格は、太陽光は現行の1キロ・ワット時あたり48円を軸に検討、その他は15~20円とする。
太陽光発電装置は、技術革新で低価格化が期待されるため、買い取り価格も段階的に引き下げる。家庭用の太陽光発電の買い取り対象は、現行通り、余剰分にとどめる。
■専門家の見解・懸念点など(平成22年12月現在)
・非住宅用の買取価格としては、現状では45円/kWhで20年程度の償却期間なので、中小企業が導入するには困難な水準。
・太陽光発電利用の際の企業負担金額を一律ではなく、電力多消費産業には負担減の措置が必要。
・企業負担できる導入継続には補助金は有効。買取だけでなく補助金が重要なのでは?
・再生可能エネルギーは、各コストが異なっており、各エネルギーごとに買取価格を設定することが望ましい。太陽光発電においても、住宅・非住宅の差があれば反映すべき。
・非住宅用に高い価格に設定すると、海外のメーカーに流れていくことが懸念される。
・非住宅は、当初は価格をやや低めに設定して、将来の制度に厚みを付けていく方法が制度変更の柔軟性からよいのではないか。
・非住宅用は政策的に48円/kWh以上で行うには、ある意味ハイリスク、ハイリターンだ。
■今後の非住宅分野の太陽光発電拡大予想図(平成22年12月現在)
太陽光発電市場は、2020年には現在の10倍の28,000,000kWにものぼると言われています。そのうち非住宅、つまり産業用の太陽光発電は、およそ3割に当たる8,400,000kWを占めると予想されています。
2020年以降にはこの非住宅が主流となり、この分野へのインセンティブとして早急に全量買取制度のスマートな整備が求められています。
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